幼児・小学生のお子様を持つ保護者の方に知ってもらいたい!大学生でワーホリするメリット・デメリット

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ワーホリ(ワーキングホリデー)は、若者が働きながら外国に滞在できるビザです。
参加資格は18歳以上ということで、幼児や小学生の保護者の方は、まだ関係のない話と思われるでしょう。
しかし、実は早くから情報収集し準備しておくと、ワーホリの成功率は格段に上がります。
近年は円安が長引いており、この先どうなるのか不安になることがありませんか?
お子様が20歳前後になる頃には、さらに円安が進行し、良い環境を求めて日本人が海外で働くのが当たり前になっているかもしれません。
そんな将来に備え、お子様がワーホリ制度を利用し、大学時代に海外で就労経験を積む道も考えておくと安心です。
今回は、過去にニュージーランド・オーストラリア・カナダで1年ずつワーホリを経験した筆者が、大学生のワーホリについて解説します。
実際に体験して感じたメリットやデメリットをリアルにお伝えする内容です。
お子様の将来のために、ぜひご覧ください。
大学生に海外経験を積ませるなら語学留学とワーホリどちらがいい?

お子様を大学時代に海外へ行かせる場合、「英語の勉強」が目的ならば留学がおすすめです。
一方、「海外での就労」や「英語を使って何かを成し遂げる体験」が目的ならばワーホリを検討してください。
英語を学ばせている保護者の方の中には、将来お子様に海外経験を積ませたいと考えている方が多いでしょう。
そんな場合に選択肢として浮かぶのが、語学留学とワーホリです。
留学の場合、語学学校で週20時間〜30時間程度のレッスンがあるコースを受講します。
学校でネイティブ講師によるレッスンを受け、放課後は宿題やプレゼンの準備を行うなど、集中して英語学習できる環境です。
一方、ワーホリは英語を使って就労できるのが最大の魅力。
職場のボスや同僚、ローカルのお客さんと会話し、それまでに身につけた英会話を実践できます。
また、グローバルな環境での就労体験は、大学卒業後の社会人生活にも活かせる財産となるでしょう。
言葉や文化の違いにより、戸惑うことや悔しい思いをすることもありますが、それらを含め、後の人生を豊かにしてくれる貴重な体験です。
まさに、英語を使って何かを成し遂げる体験ができるのが、ワーホリといえます。
大学生でワーホリに行かせるメリット3選

ここからは、大学生のお子様をワーホリに行かせるメリットを3つご紹介します。
英語力が伸ばせる
ワーホリでは、英語を使って働くことにより、実践的な英語力が身に付きます。
英語環境の職場で仕事を獲得できれば、ボスや同僚はネイティブや英語力の高い外国人。
その中で意思疎通を行いながら働くため、英語力が飛躍的にアップします。
また、日本人が働きやすい日本食レストランや日本食材店でも、接客係として採用されれば、お客さんの大半は地元の方です。
従業員である以上はしっかり英語で接客しなければならないので、必然的に会話力が鍛えられるでしょう。
留学より費用が抑えられる
ワーホリなら働きながら生活できる分、費用が抑えられる点も魅力です。
本人が費用の大半を賄えるため、親の経済的負担が軽減します。
留学の場合、就労は禁止か、認められていても就労時間に制限があります。
そのため、留学生本人が自力で費用を賄うのは困難です。
しかし、ワーホリの場合は、基本的にフルタイムでの就労が許可されています。
そのため、本人が自力で費用を賄いながらの海外生活が可能です。
円安が続く昨今では、日本で貯金して海外留学するのが難しくなってきています。
だからこそ、時給の高い海外で働きながら生活できるのは大きなメリットです。
経済的な理由で、お子さんを海外に行かせるのは難しいと考えている方も、ワーホリなら問題をクリアできます。
社会人ワーホリのように会社を辞めなくていい
大学生でワーホリに行く場合、社会人と違い会社を辞めなくてもいいのが大きなメリットです。
社会人になってからワーホリへ行くならば、退職し、日本帰国後は1から新しい職場を探さなければなりません。
しかし、大学生ならば大学を休学しても、帰国後に復学できます。
ワーホリで1年ほど日本を離れても、再び同じ環境に復帰できるというのは、学生時代にしかない特権でしょう。
大学生でワーホリに行かせるデメリット3選

メリットが多い大学生のワーホリですが、もちろんデメリットもあります。
ここからは、お子様を大学生でワーホリさせるデメリットを3つ見ていきましょう。
英会話ができないと英語環境の職場で働けない
英語力が低い場合、英語環境の職場で仕事を得るのは困難です。
ネイティブばかりの職場ならば、ボスや同僚、さらに取引先との連絡も英語で行います。
雇用主からすれば、そのような職場で、わざわざ英語力の低い外国人を雇うメリットはありません。
ハイレベルの英語力がない場合は、日本人スタッフばかりのレストランのキッチンなど、英語を使う機会が限定的な職場やポジションでの就労となります。
その分、英語の上達に時間がかかるでしょう。
その点、子供の頃から英語を学んできた大学生なら、もともとの会話力が高いため、英語環境の職場で就労できるチャンスが高いです。
休学すると大学卒業が遅れる
休学してワーホリに行く場合、1年ほど卒業が遅れます。その分、人生にブランクができるように感じる方がいるかもしれません。
就活中は、卒業が遅れた理由やなぜ休学してワーホリしたのかを、必ず質問されます。
卒業の遅れを後悔しないためにも、目的意識を持って有意義なワーホリにすることが重要です。
学校によっては休学費用がかかる
大学を休学してワーホリする場合、大学の休学費用がかかります。
休学中は授業を受けない分、授業料はかかりません。しかし、休学中の在籍料を徴収される場合があります。
国公立大学ならば、無料のケースが多いですが、私学の場合は年間5万円〜10万円ほどの費用を見積もっておきましょう。
後悔しない!大学生のワーホリを成功させるコツ

ネット上には、「ワーホリはやめた方がいい」といった、ネガティブな意見も見られます。
しかし、実際にはワーホリに行き、日本ではできない貴重な経験をし、その後の人生に活かしている人も多いです。
そこで、ここからは、大学生がワーホリを成功させるコツを解説していきます。
保護者の方のサポートがあれば成功率も上がるので、ぜひ参考にしてください。
渡航前に英語力を鍛えておく
一番大切なのは、渡航前に英語力を鍛えておくことです。
ワーホリビザでは、一定期間以内の就学も認められています。
そのため、現地到着後の数か月間は語学学校に通い、卒業後に仕事探しを始める人がほとんどです。
しかし、渡航前に勉強しておけば現地到着後すぐに仕事がスタートでき、お金の心配が軽減します。
また、英語力が高ければ、ローカル向けの求人に応募できるのも魅力です。
ローカル向け求人なら、ネイティブが多い英語環境で働けます。
そういった職場はワーホリ向けの職場より時給が高いのが一般的です。
その分、無理に長時間働かなくても十分な生活費を稼げることが多く、資格取得に向けた勉強など、仕事以外のことに使う自由時間が持てます。
子供の頃から英語を学び続けている大学生なら、はじめから英会話ができるため、より充実したワーホリ生活が送れるでしょう。
渡航資金に余裕をもたせる
ワーホリ生活を充実させるには、ある程度日本で貯金してから行くことも重要です。
ワーホリでも、仕事が見つかるまでは、貯金を切り崩しながら生活しなければなりません。
また、仕事を始めたとしても、資金に余裕がないと、バイト漬けの毎日になってしまいます。
そうなると、友人作りやボランティア活動、資格取得に向けての勉強など、仕事以外のことに使える時間が持てません。
限られた時間で、さまざまなことに挑戦するためには、ある程度資金に余裕が要ります。
中には、最初の数か月分だけは親が援助してあげる、という家庭もあるようです。
目標を明確にする
ワーホリに行く前に、ワーホリ生活の目標を明確にしましょう。
目標設定に関しては、保護者の方が人生の先輩として相談に乗ったり、アドバイスするのも良い考えです。
ワーホリ生活は、思いの外早く過ぎ去るため、時間を無駄にしないためには計画的に過ごさなければなりません。
「英語関連の資格を取得する」「大学卒業後はホテル就職を希望しているので、ホテルでの就労経験を得る」など、ワーホリ中に達成すべきことは何かを、親子で考えてみても良いでしょう。
大学生がワーホリする期間とタイミング

大学生がワーホリする場合、渡航の期間やタイミングは人それぞれです。
ここからは、大学生のワーホリにとって、理想的な期間やタイミングをご紹介します。
短期なら春休み・夏休みを利用できる
1〜2か月の短期ならば、大学の長期休暇を利用できます。
短期ならば、休学の必要がなく、費用があまりかからないため、気軽に挑戦できるのが利点です。
保護者の方も、急に我が子を長期間海外に送り出すよりは、安心かもしれません。
しかし実際には、1〜2か月の短期滞在では採用してくれる雇用主がなかなかいないため、就労体験を積むのは困難です。
そのため、海外で自由に就労できるというワーホリビザの最大の長所を活かせません。
また、英語に関しても、十分なレベルアップを図るには短すぎるでしょう。
どうしても休学できない事情がない限り、春休み・夏休みを利用しての短期ワーホリはおすすめしません。
長期なら大学を休学しよう
半年や1年間の長期ならば、大学を休学してワーホリします。
滞在期間が長い分、就労のチャンスは高まり、英語のスキルアップも可能です。
大学を休学するのは大変な決断ですが、その後の人生の糧となる貴重な体験ができるでしょう。
何年生で行くのがベスト?
休学してワーホリするならば、2年生の後期終了後から1年間の渡航がおすすめです。
その理由は2つあります。
1つ目の理由は、3年生から就活が本格的にはじまることです。
大学3年の夏休みにインターンシップを実施する企業も多いので、春から準備をはじめる大学生が多くいます。
2つ目は、ゼミや研究のためです。
一般的に大学のゼミは、3年生の春からはじまります。
そのため、3年生の春に復学すると、スタートから卒業まで同じ指導教官やメンバーで過ごせるのがメリットです。
これに関して、筆者の実体験をお話しさせていただきます。
筆者は大学3年生終了後に1年間海外渡航しました。
帰国後に復学しましたが、1つ下の学年では、もともと所属していたゼミの教授がゼミ指導を行っていなかったのです。
そのため、途中から担当教授が変わり、またゼミのメンバーも変わるという苦い経験をしました。
帰国後の就活やゼミ・研究のことを考えると2年生終了後の春出発がベストでしょう。
大学生のワーホリを就活に役立てるには

大学生のワーホリは、過ごし方次第では就職活動に役立てることができます。
例えば、ワーホリ中に英語関連の資格を取得すると、英語力の客観的な証明になります。
また、英語教師を目指す人なら、J-shine(小学校英語指導者資格)などの資格取得も選択肢の1つです。
将来ホテルに就職したい大学生が宿泊施設でバイトするなど、志望業界での就業もおすすめです。
就活においては、英語力だけでなく、その業界を目指している本気度が伝わるでしょう。
さらに、ワーホリビザを使い有給のインターンシッププログラムに参加することもできます。
ただし、海外インターンシップへの参加には、高い語学力が必要とされる場合があります。
そのため、子供の頃から英会話を学んでいるととても有利です。
【まとめ】大学生ワーホリはやり方次第で就活にも役立つ貴重な体験!早めの準備が成功のカギ

幼児や小学生の保護者の方の目線から、お子様を大学生でワーホリさせるメリット・デメリットをご紹介しました。
ワーホリは、実践的な英語力向上に役立ちます。
また、目的意識を持って過ごせば、就活にも活きる貴重な海外経験です。
成功のカギは、渡航前に高い英会話力を身につけておくことや、具体的な目標を設定すること。
それには、早め早めの準備が大切です。
ワーホリはまだ先のことと思わずに、お子様と一緒に少しずつ準備をはじめてはいかがでしょうか。