「道をひらく」

荒川 敏明(会社員)

荒川 敏明

「後輩達に、自分と同じ苦労はさせたくない。あとに続く後輩のためにも、道をひらいておきたい。」

私が世界を目指し、英語を身につけることで、どうしても変えたいもの。
それは「英語は難しい」という思い込みをなくすことだ。
この思い込みがあると、なかなか、前に進むことができない。
いざ、やろうとしても「自分には、できないかもしれない・・・」「やっぱり無理だろう・・・」と思ってしまい、練習に身が入らない。
私も、英語の勉強を始めるまえは、この思いにとらわれていた。
やる前から、あれこれ考えてしまい、はじめの一歩が踏み出せなかった。

今、思えば、そんな心配はしなくて良かったのだ。
英語は、やればやっただけ伸びる。
しっかりとした方法を学び、必要な量の練習を積み重ねていけば、日本人でも、英語は話せるようになるのだ。
特別な才能はいらない。
学校の成績も関係ない。
もっと言えば、年齢、性別、学歴、そんなものなんかどうでもいい。

「英語ができるようになりたい」

「今の自分を変えたい」

そんな熱い想いさえあれば、英語は話せるようになるのだ。
そんな単純な事実を、あとに続くすべての人に伝えたい。

私は、今以上に、自由に英語を話せるようになりたい。
世界中で講演をして、多くの人の役に立てるようになりたい。
世界トップクラスのコーチになりたい。
今のままでも、ある程度、英語でコミュニケーションはできる。
英語によって、私の世界は大きく広がった。
しかし、それだけでは、私の「なりたい自分」にはなれないのだ。

私の「なりたい自分」。
それは「後輩達が、安心してついてこれるだけの実力をもった自分」だ。
それだけの力をつけ、後輩達が困らないように、英語の道をひらいておきたい。
そして、「自分にはできないかもしれない」と悩んでいる人がいたら、こう伝えてあげたい。

「できないかもしれないという心配は、誰でも感じるものだ。けれども、もう悩まなくていい。しっかりやれば、絶対にできるようになる。
だから、安心してね。これから一緒に、英語を勉強していこう。なりたい自分になろう。」

そう、笑顔で励ましてあげたい。
ずっと昔、英語を勉強する前のわたしが、心の底で、誰かに言って欲しかった言葉だ。
弱気になってしまう自分を、力強く支えてくれる人。
そんな人に出会いたかった。
頑張ったときは、ほめてくれ、サボってしまったら、厳しくしてくれる。
そんな人が、そばにいてほしかった。

私は「自分さえ良ければいい」という考え方が好きではない。
自分にとって良かったことなら、包み隠さず、伝えたい。
すべての人と分かち合いたい。
みんなで一緒に、できるようになる喜びを感じ合っていきたい。
特に、後輩には、知識だけでなく、精神的な支えになってあげたい。

英語を身につけるには、勉強と、練習が必要である。
頭に入れるだけではなく、実際に使ってみて、自分の体に染み込ませる必要があるのだ。
実際に使ってみると、自分が思っていた以上に「できない自分」という存在に直面する。
いざ、話をしようとしても、なかなか言葉が出て来ない。
何て言えばいいのかわからなくなり、頭が真っ白になってしまう。
沈黙の時間が続くと、不安と情けなさで泣きたくなる。
そんな経験をすると、「また、英語を話そう」という気持ちには、なかなかなれないものだ。
「できない自分」を見たくないから、いつのまにか、やらなくなってしまう。
英語を学んだ人であれば、誰でも一度は経験したことのあることだ。

そんなときほど、頼りになる先輩からの一言が、とても救いになる。
「最初は、誰でも、そんなものだよ。できない自分を知ることが、一番大事なファーストステップなんだ。英語の上達は、ここから始まるんだよ。」
そんな風に言ってもらうと、またやろうという気持ちになれる。

私自身が世界で活躍し、結果を出せば、後輩達も、あとに続きやすくなる。
それだけでなく、私の言葉も、人の心に響きやすくなる。
世界に出ることが、目的ではない。
私にとって、世界に出ることは手段のひとつだ。
私のやりたいこと。
それは、後輩達のために「道をひらく」ことだ。
ひとりでも多くの後輩が、なりたい自分になるための手助けがしたい。
後輩達の心の支えになりたい。
そして、「自分さえ良ければいい」という考えではなく、お互いを支え合い、助け合えるような社会をつくっていきたい。
人との絆、縁を大切にする社会をつくっていきたい。

英語で、私は人生を変えたい。
それとともに、たくさんの人の人生に、幸せをもたらし、あたたかい社会をつくっていきたい。
それが、私の夢だ。

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